ボール盤の清掃。
フライス盤が届いてから今日で一週間です。
しかしながら一週間機械にはほとんど触れておらずダイヤルを走らせて平行度や振れ量を最低限確認したのみです。 工房を始めるにしても仕事と両立しながら一人で切り盛りするため何かと大変なものです。
一応届いたフライス盤に関しては現時点で特に問題もなく精度も1/100mm未満で、この価格帯では良く出ている方だと思います。ベースが中華製ながら寿貿易さんの仕事ぶりには賞賛します。
強いて言うなら新品故にアタリが出ていないためかY軸のハンドルが少々重く感じますが、これも使用するうちには解消されていくものだと思います(ハンドルの重みが解消されないようならジブを少々いじるようです)。
そろそろ本題に入ろうと思いますが今回は工房にある卓上?ボール盤の清掃、調整を行いました。
芦品鉄工所のASD-360という機種です。 芦品というメーカーは現存はされていませんが、かつてはボール盤の名門であり”ボール盤と言ったら芦品!”とも言われていたそうです。
以前にホームセンターで1万円程度の中華製ボール盤を購入したことがありましたが1年ほどで主軸のガタがひどくなり調整のしようもなかったために処分してしまった経験があります。
そのため新品の中華製よりも中古の日本製の方が良いという判断に至りました。
とりあえず最初にコラムとテーブルの錆びが軽度ながら有ったためスコッチとオイルストーンで磨きます。 この間の画像は無しです、、ゴメンナサイ 何せ汗だくになりながら必死だったもので、、、
幸い赤錆びのため深度は浅く1時間程度磨いたらそれなりの見栄えになりました。
次に機械内の古いオイルを取り除くために分解します。
最初にハンドルを押さえるダブルナットを取り外します。 スパナが錆び錆びでスミマセン、、、「こっちの錆び落とせよ」と突っ込みを受けそうです、、トホホ、、、
次にゼンマイバネを取り外します。 このときバネの力でスプリングカバーが暴れるので手で押さえながら慎重に引き抜きます。 さらにバネを抜いたらバネの反力が無くなった主軸が落ちようとするので送りハンドルをしっかり押さえながら行います。
次に送りハンドルを引き抜きます。 この際も主軸が落ちようとするため主軸を手で押さえながら行います。 ハンドルを引き抜けばそのまま主軸も落ちるように外れます。
綺麗にすっぽ抜けました。
次にプーリを外します。 おおよその卓上機はイモネジによって固定されているものですがこの機種はキーによって固定されていました。
プーリが抜けたらベアリングカバーを外します。
カバーを外すと軸とベアリングがそのまま引き出せるので噛みこまないよう気を付けながら抜いていきます。
無事に軸の全てが抜けた様子です。摺動面は意外と綺麗なままでした。
とりあえず古いグリスを落とすためにボロ布を軸穴に押し込みゴシゴシします。 これで良いのかは知りません(笑
そのあとパイプ掃除用の布付き棒でゴシゴシして最後に落ちない部分にパーツクリーナーを吹きかけました。
次に主軸についたグリスを落としていきます。 ラックギヤの部分は竹ブラシでゴシゴシします。
次にグリスを塗っていきます。
送りハンドルの歯車部分と軸部分にも塗っていきます。
さらに画像はありませんが主軸との摺動部分にもグリスを塗りました。
ちなみにベアリング関連は今回は割愛します。 ベアリングは流石にプーラーが無いと引き抜けませんでした。
さらに今回、ベアリング自体は極めてスムーズに回っていたので無理して外す必要もないと判断しました。
あとは分解したのと逆の手順を辿れば元に戻すことが出来ます。
最後にちょっとした調整です。 ダイヤルをチャックしてテーブルの上を走らせます。
すると左右方向に0.13㎜ほどの傾きが生じていたためテーブル下のナットを緩めて調整します。 そのときの写真は撮れなかったのですがおおよそ左右で1/100㎜未満に設定しました。
試しに動かしてみたところ振動も少なくよく回ってくれました。
これで穴あけ作業が捗りそうです。
とりあえず今日はここまで。
次回はマイクロメーターを調整します。