ボール盤のワークテーブルの直角出しについて。
久々の更新となってしまいましたが今回もよろしくお願いします。
今回はコメントより受け付けました”ボール盤のワークテーブル直角出し”についておさらいします。
↑以前に中古で購入した芦名製ASD-360というものです。 卓上というにはそれなりの大きさがあります。
↑今回はシンワ製マグネットスタンドとピーコック(尾崎製作所)製ダイヤルゲージを用いてテーブルの調整を行います。
↑最初に固定ナットを緩めて傾けます。 分かりやすく見せようと、わざと多めに傾けています。 これでおおよそ10度くらいです。
↑角度調整が出来るタイプのボール盤は概ね角度目盛が刻んであるためこれを用いて目検討で0度に合わせます。
↑あくまで目検討での角度合わせですので多少の誤差は生じているものと思われます。
この時点で一旦固定ナットの仮締めを行います。
↑次にベルトを一旦外しておきます。 角度調整の際にダイヤルゲージをフリーで動かせるようにするためです。
↑ダイヤルゲージをチャック出来るようにするためアーム部分をマグネットベースから外しておきます。 大体のマグネットベースは手で回せば外れます。
↑次にボール盤のチャックにダイヤルゲージを固定します。 今回確かめるのは左右の傾きであるためゲージを左右に回して差を見ていきます。
最初に左方向から見ていきます。 ゲージを左方向に回したらゲージを0にセットします。
↑続いて右方向にゲージを回して高さの差を見てみます。
↑するとこちらの方が1.37㎜程高いためその半分(0.685㎜)を修正していきます。
↑プラハンで高い方を叩きながら修正します。 先ほどの仮締めが弱いと一気に動いてしまう為注意です。
↑右方向の修正後です。実際には0.67㎜程動かしました。
↑左方向にも回して左右のズレが生じていないかを確認します。
↑納得できる範囲に収まったらテーブルの固定ナットを本締めします。 いきなり強く締めこむとテーブルが再びズレる可能性があるためゲージで確認しながら段階的に締めていきます。
↑調整が済んだらベルトを掛けなおします。
↑最後にゲージを外して作業終了です。
この調整はテーブルの平面がある程度出ていれば10分少々で出来るものであるため、穴を真っ直ぐに開けたい方にはお勧めです。
↑最後に注意ですがこの方法は左右方向の調整のみ可能なもので、前後方向の調整は基本的に出来ません。
私意見ですが前後方向に大きくズレが出ているボール盤は機械摩耗或いは欠陥品であると言えます。 因みにこのボール盤の前後方向のズレは約1/100㎜程度です。この程度であれば、ほぼ出ているといってもいいでしょう。
とりあえず今日はここまで。 次回は今週の休みに行う車のオイル交換について書こうと思います。